動悸の原因と対処法|不整脈・更年期・ストレスなど何科を受診すべきか解説

心臓がドキドキする・ドクンと大きく打つ・脈が飛ぶ感じがする——これらが「動悸」の症状です。動悸は一時的な生理反応のこともあれば、心臓病や甲状腺疾患など病気のサインのこともあります

本記事では、動悸の原因を原因別に詳しく解説し、緊急受診が必要なサイン・何科を受診すべきか・日常での対処法まで紹介します。

動悸とは?どんな感覚か

動悸は「心臓の拍動が強く感じられる状態」を指します。激しい運動後や緊張時に起こる動悸は生理的なものですが、安静時や日常動作中に突然起こる動悸は注意が必要です。

動悸の感じ方はさまざまで、「ドクドク」「ドキドキ」「脈が飛ぶ」「一瞬止まってドン」「速くなる」「遅くなる」などと表現されます。

動悸の主な原因

心臓由来の動悸(最も注意が必要)

不整脈(期外収縮・心房細動・頻拍症)が動悸の最も重要な原因のひとつです。

期外収縮は「脈が飛ぶ」「一瞬止まる」という感覚が特徴で、健康な人にも見られますが頻度が多い場合は要確認です。心房細動は「脈がバラバラに乱れる」感覚が特徴で、脳梗塞のリスクを高めるため早期治療が重要です。

ストレス・自律神経の乱れ

精神的ストレス・過労・睡眠不足・不安感などによって自律神経が乱れ、動悸が起こります。過呼吸(過換気症候群)に伴う動悸もこのカテゴリに属します。緊張・パニック発作時の動悸も自律神経が関与しています。

更年期(女性)

女性は閉経前後(45〜55歳頃)に女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下によって自律神経が不安定になり、ほてり・発汗(ホットフラッシュ)と並んで動悸が更年期の代表的な症状として現れます。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、心臓が過剰に刺激され安静時でも脈拍が速い(頻脈)動悸が起こります。体重減少・手の震え・発汗・眼球突出を伴う場合はバセドウ病を疑います。血液検査(TSH・FT3・FT4)で診断できます。

貧血

鉄欠乏性貧血では、血液中のヘモグロビンが減少して酸素を効率よく運べなくなり、心臓が代償的に速く打つことで動悸が生じます。特に月経量が多い女性に多いです。立ちくらみ・倦怠感・顔色の悪さを伴います。

カフェイン・薬剤の影響

コーヒー・エナジードリンクなどのカフェインや、一部の市販薬(鼻炎薬・風邪薬に含まれる成分)が動悸を引き起こすことがあります。心臓病の薬・利尿薬による電解質異常も動悸の原因になります。

食後の動悸

食後に急激に動悸が起こる場合、食後低血圧・血糖値スパイク・迷走神経反射などが関与することがあります。糖尿病患者での食後高血糖後の低血糖でも動悸が起こります。

緊急受診が必要なサイン

以下の症状を伴う動悸は、すぐに救急受診してください。

危険なサイン

胸痛・胸の圧迫感・失神・意識が遠のく・激しい息切れを伴う動悸は心室頻拍・心室細動などの命に関わる不整脈の可能性があります。また、片側の手足のしびれ・言語障害を伴う動悸は脳梗塞のサインです。ためらわず119番に連絡してください。

何科を受診すべきか

動悸の受診先は原因によって異なります。まず内科または循環器内科を受診し、心電図・ホルター心電図・血液検査(甲状腺・貧血)などを受けることをおすすめします。

更年期症状が疑われる場合は婦人科・産婦人科、ストレス・不安が原因と考えられる場合は心療内科・精神科も選択肢です。かかりつけ医に相談して適切な専門科に紹介してもらうのも良い方法です。

動悸の検査方法

12誘導心電図

受診時に動悸が出ていれば心電図で不整脈を捉えられます。ただし、動悸が間欠的な場合は受診時に症状が出ないことも多いです。

ホルター心電図

24時間装着して日常生活中の心電図を記録します。日中・夜間・食後の動悸パターンを把握でき、不整脈の種類・頻度・重症度の評価に有効です。

血液検査

甲状腺機能(TSH・FT4)・貧血(血球算定・フェリチン)・電解質(カリウム・マグネシウム)を確認します。

日常での対処法

動悸が起きたときはまずゆっくりと深呼吸(腹式呼吸)を行い、副交感神経を優位にしましょう。カフェインの過剰摂取を控え、十分な睡眠・規則正しい生活リズムを整えることも重要です。

動悸が繰り返し起こる場合は、症状が出た時刻・状況・持続時間・脈拍数をメモして受診時に伝えると診断の助けになります。

まとめ

動悸は原因が多岐にわたります。一時的なものもありますが、繰り返す・長く続く・胸痛や失神を伴う場合は放置せず医師を受診することが重要です。まずは内科・循環器内科で心電図と血液検査を受け、原因を特定しましょう。更年期・ストレス・貧血によるものは適切な治療で改善が期待できます。

ABOUTこの記事をかいた人

20代のとき父親が糖尿病の診断を受け、日々の生活習慣からこんなにも深刻な状態になってしまうのかという経験を経て、人間ドックや健康診断を猛勉強。 数々の書籍などからわかりやすく、手軽に病気の予防に活用してほしいとの思いで「からだマガジン」を運営しています。