腫瘍マーカーのNSEとは?基準値や正常値、増加してしまう・異常高値になってしまったら?

人間ドックで検査できる腫瘍マーカーですが、その中の「NSE」について知っていますか?

今回は、腫瘍マーカーのNSEとはなにか、NSEの基準値や正常値について、NSEが増加したり異常高値になってしまったらという疑問について詳しく解説していきます。

腫瘍マーカーのNSEとは?

NSE(Neuron-Specific Enolase)は、神経特異エノラーゼとも呼ばれる酵素で、主に神経細胞および神経内分泌細胞に存在します。

この酵素は、糖分解の過程で重要な役割を果たし、神経細胞のエネルギー代謝に関与しています。

腫瘍マーカーとしてのNSEは、特に小細胞肺癌(SCLC)や神経内分泌腫瘍(NETs)などの診断や治療効果のモニタリングに用いられます。

血液中のNSE濃度を測定することで、これらの疾患の存在や進行度を評価することが可能です。

NSEの基準値は?

NSEの血中濃度の基準値は、検査機関や使用する測定方法によって若干の差異がありますが、一般的には成人の基準値は16.3 ng/ml未満とされています。

通常、健康な人の血中NSE濃度はこの範囲内に収まります。

基準値を超える場合は、何らかの異常が疑われることになりますが、その具体的な原因を特定するためには追加の検査が必要です。

神経内分泌細胞、血小板、赤血球、リンパ球にも存在しますので、腫瘍でなくても軽い溶血(採血などで赤血球が破壊されること)で上昇することがあります。

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NSEが増加する原因は?

NSEの血中濃度が増加する原因には、以下のような要因があります:

  1. 小細胞肺癌(SCLC):NSEはSCLCの主要な腫瘍マーカーであり、血中NSE濃度の上昇はこのタイプの癌を示唆します。
  2. 神経内分泌腫瘍(NETs):NSEは、NETsの診断や治療効果のモニタリングにも使用されます。
  3. 神経系疾患:脳卒中や脳外傷、アルツハイマー病、パーキンソン病など、神経系に関連する疾患でもNSEが増加することがあります。
  4. その他の癌:一部の非小細胞肺癌(NSCLC)や腫瘍の転移によってもNSEが上昇することがあります。
  5. 非癌性疾患:重症筋無力症やその他の筋疾患、腎不全、肝疾患などでもNSEの上昇が見られることがあります。

NSEを正常値に戻すためにできることは?

NSEの値を正常範囲に戻すためには、まずその上昇原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。具体的な治療方法は以下の通りです:

  1. 癌の治療:小細胞肺癌や神経内分泌腫瘍が原因の場合、化学療法、放射線療法、手術などの癌治療を行います。これにより、腫瘍が縮小または除去されると、NSEの値も低下することが期待されます。
  2. 神経系疾患の治療:脳卒中や脳外傷などの神経系疾患が原因である場合、適切な神経学的治療が必要です。リハビリテーションや薬物療法などが含まれます。
  3. 他の疾患の治療:腎不全や肝疾患などの非癌性疾患が原因である場合、これらの疾患の管理と治療を行います。

NSEが異常高値になってしまったら?

NSEの値が異常高値を示す場合、その背後にある原因を特定するための追加検査が必要です。

以下は一般的な対策と手順です:

  1. 詳細な診断:CTスキャン、MRI、PETスキャンなどの画像診断を使用して、腫瘍やその他の異常を特定します。また、血液検査や尿検査、組織生検なども行うことがあります。
  2. 専門医の受診:腫瘍や神経系疾患が疑われる場合、専門の医師(腫瘍専門医や神経内科医)による詳細な評価が必要です。
  3. 治療計画の立案:診断結果に基づいて、適切な治療計画を立てます。これは、治療の種類、期間、目標などを含みます。
  4. 定期的なモニタリング:治療中および治療後も定期的にNSEの値を測定し、治療効果を評価します。必要に応じて治療計画を調整します。

まとめ

NSEは、主に神経細胞や神経内分泌細胞に関連する腫瘍マーカーであり、特に小細胞肺癌や神経内分泌腫瘍の診断や治療効果のモニタリングに有用です。

基準値を超える場合、その原因は多岐にわたり、癌や神経系疾患、その他の非癌性疾患が含まれます。

NSEの値を正常に戻すためには、根本原因に対する適切な治療が必要であり、異常高値を示した場合には、迅速に専門医の診断と治療を受けることが重要です。

定期的なモニタリングにより、治療効果を確認し、必要に応じて治療計画を調整することが求められます。


色々とカラダのことを調べてわかったのは、結局普段からの「健康診断」が本当に大切だということです。

私の父も糖尿病の診断を受けるまで全く健康診断をしていませんでした。手軽にしっかりとした検査をすることで、深刻な病状になる前に予防することができるのでおすすめです。