腎不全と聞くと、漠然ととても重大な病気になってしまったと思う人も多いと思います。しかし、正直どんなことが起き、どんな症状になるのかあまりわかりませんよね。
今回は、そんな腎不全について、そもそも腎不全とは何なのか、そして原因やその症状、腎不全とアルコールの関係性と腎不全になってしまったときの食事について詳しく解説していきます!
目次
腎不全をわかりやすく知りたい
腎不全は、わかりやすく言うと、腎臓の機能が低下し、体内の余分な水分や老廃物を適切に排出できなくなる状態を指します。
腎臓病が進行して腎臓の機能が低下すると、慢性腎不全と呼ばれる状態になります。 慢性腎不全が進行すると末期腎不全になります。
腎不全は進行性の疾患であり、早期に発見し治療を行わなければ、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
以下で、腎不全の原因、アルコールとの関係、症状、および食事上の注意点について詳しく説明します。
腎不全の原因は?
腎不全の原因は多岐にわたりますが、最も一般的な原因は以下のとおりです。
高血圧および糖尿病
高血圧と糖尿病は、腎臓に直接的なダメージを与える可能性があります。
これらの疾患が長期間にわたって放置されると、腎臓の機能が低下し、腎不全を引き起こす可能性があります。
腎臓感染症
腎臓に感染症が生じると、炎症が起こり、正常な腎機能が阻害されることがあります。
腎臓感染症は、膀胱感染症や尿路感染症から腎臓に広がることがあります。
腎臓結石
腎臓結石は、尿路の中で結晶が形成され、結石ができる病態です。
結石が腎臓の管や尿路を塞ぐと、尿の流れが阻害され、腎臓へのダメージを引き起こす可能性があります。
免疫系の疾患
いくつかの免疫系の疾患(例:全身性エリテマトーデス、好酸球性肉芽腫症など)は、腎臓にダメージを与えることがあります。
薬物の副作用
一部の薬物や薬物の長期的な使用は、腎臓に有害な影響を与えることがあります。
特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や一部の抗生物質は、腎不全のリスクを高める可能性があります。
腎不全とアルコールの関係は?
アルコールは、過剰な摂取によって腎臓にダメージを与える可能性があります。
過剰なアルコール摂取は、高血圧や肝臓の損傷など、腎不全の原因となる他の病態を引き起こすことがあります。
アルコールは利尿作用を持っており、過剰に摂取すると脱水症状を引き起こすことがあります。
脱水は、血液の濃度を上昇させ、腎臓に負担をかける可能性があります。また、アルコールは腎臓の細胞に直接的な損傷を与えることがあり、これによって腎不全のリスクが増加します。
腎不全の症状は?
腎不全の症状は、疾患の進行度によって異なる場合があります。初期段階では症状がわかりにくいことがあり、腎臓の機能がさらに低下すると症状が現れやすくなります。以下に一般的な症状を挙げます。
尿量の変化がある
排尿回数や尿の量が増えるか減ることがあります。また、夜間頻尿や血尿(尿中に血液が混じること)も見られることがあります。
疲労感がある
体がだるく疲れやすくなることがあります。腎臓の機能が低下すると、体内の老廃物が蓄積し、身体への負担が増えるためです。
浮腫(むくみ)がある
足や足首、手のひらなどの体の一部がむくむことがあります。腎臓の機能低下により、体内の余分な水分が排出されずに留まるためです。
高血圧になる
腎不全は高血圧の原因となることがあります。腎臓が適切に機能しないと、血圧を調節するホルモンのバランスが崩れ、血圧が上昇します。
骨が弱くなる
腎臓は、体内のカルシウムやリンのバランスを調節する役割を果たしています。
腎不全の場合、骨の健康に影響を及ぼすことがあり、骨の弱化や骨折のリスクが高まる場合があります。
腎不全の食事で気をつけることは?
腎不全の食事は、腎臓の負担を軽減し、症状の進行を遅らせるために重要です。
以下に、腎不全の食事で気をつけるべきポイントをいくつか紹介します。
タンパク質の摂取制限
腎不全の場合、腎臓は余分な尿素や窒素を体外に排出する能力が低下しています。
そのため、過剰なタンパク質摂取は、腎臓への負担を増やす可能性があります。医師や栄養士の指導のもとで、適切なタンパク質摂取量を管理する必要があります。
塩分摂取の制限
塩分は水分の蓄積を引き起こし、血圧を上昇させる可能性があります。
腎不全の場合、塩分摂取を制限することで、浮腫や高血圧の症状を軽減することができます。
液体摂取量の管理
腎臓の機能が低下すると、体内の余分な水分を排出できなくなります。
そのため、摂取する水や飲み物の量を制限する必要があります。医師や栄養士の指導に従い、適切な液体摂取量を守るようにしましょう。
カリウムやリンの制限
腎不全の場合、カリウムやリンの排泄が低下し、血液中の濃度が上昇することがあります。
高カリウムや高リンの食品(バナナや豆類など)を制限する必要があります。
栄養バランスの確保
腎不全の食事では、栄養バランスを考慮することも重要です。
ビタミンやミネラルの摂取を適切に行い、体の健康を維持するためにバランスの取れた食事を心掛けましょう。
日頃から手軽に栄養食品などを使って、予防することも大切です。
腎臓に効く漢方薬
漢方では、腎臓への病気は水毒の一種と考えられておりそれに関連する漢方が効くと言われています。
五苓散(ごれいさん)
小柴胡湯(しょうさいことう)
八味丸(はちみがん)
腎不全の食事については、個人の状態や進行度によって異なる場合があります。医師や栄養士と協力し、個別にアドバイスを受けることが重要です。