慢性腎臓病(CKD)とは?基本知識から症状・原因・治療・予防までわかりやすく解説

慢性腎臓病(CKD)という病気をご存じでしょうか。日本では成人の5人に1人がCKDに該当すると推定され、「新たな国民病」とも呼ばれるほど患者数が多い病気です。

しかし腎臓は「沈黙の臓器」といわれており、初期の頃はほとんど自覚症状がありません。そのため、病気が進行するまで気づかない人が多くいるといわれています。CKDを放置して悪化すると、透析療法や腎移植が必要となるリスクが高まるだけでなく、心臓病や脳卒中といった命に関わる合併症の危険性も増します。

本記事では慢性腎臓病とは何かという基本から、主な症状や診断方法、原因とリスク要因、最新の治療法、そして予防のための生活習慣までを初心者にもわかりやすく解説します。腎臓病に詳しくない方でも読み進めやすい内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただき、大切な腎臓を守るヒントにしてください。

慢性腎臓病とは?基本的な知識をわかりやすく解説

person touching purple petaled flowers

慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease、略してCKD)とは、その名のとおり腎臓の機能が慢性的に低下する病気の総称です。

具体的には、尿検査で尿たんぱくが持続的に陽性となるか、血液検査で腎臓のろ過機能を示すeGFR(推算糸球体濾過量)が60未満に低下した状態が3か月以上続く場合にCKDと診断されます。

これは単一の疾患名ではなく、糖尿病性腎症や慢性腎炎など様々な腎臓の病気によって引き起こされる「腎機能の低下状態」をまとめた概念です。

CKDは日本では非常に頻度が高い疾患で、全国の患者数は約2,000万人(成人の5人に1人)にのぼると推定されています。こうした状況からCKDは「新たな国民病」とも呼ばれています。

腎臓は体の中の老廃物を尿として排泄し、血液中の水分・ミネラルバランスを保つなど重要な働きを担っています。しかし「沈黙の臓器」と言われるように腎臓は障害が起きても症状が現れにくく、初期は自覚症状がほとんどありません

自分で異常に気づかないまま病状が進行してしまうケースも多いのです。気づかず悪化した場合、腎機能が大幅に低下した末期腎不全となり、体の老廃物を自力で排泄できなくなってしまいます。

その段階では体に毒素が蓄積して命に関わるため、人工的に血液を浄化する透析療法や腎臓の移植が必要になります。CKDは心臓や脳の血管にも悪影響を及ぼし、心不全や脳卒中のリスクも高めることが知られています。このように深刻な合併症につながる恐れがあるため、CKDは早期発見と早期対処が何より重要な病気です。

主な症状と診断方法

主な症状

慢性腎臓病は初期には目立った症状が出にくく、自覚しづらいことが特徴です。

病気がかなり進行して腎機能が低下してくると、いくつか体の異変が現れ始めます。例えば夜間に何度もトイレに行く夜間尿、体やまぶたのむくみ(浮腫)、息切れ(呼吸困難感)、貧血による顔色の悪さや疲れやすさ(倦怠感)などです。

これらは腎臓の機能低下に伴って起こる症状で、腎臓が余分な水分を排泄できなくなることで生じるむくみや、腎臓で作られるホルモン不足による腎性貧血(赤血球不足)などが原因です。

症状が自覚できる頃にはかなり病状が進行している場合が多く、放置するとさらに悪化して尿毒症(体内に老廃物が蓄積した危険な状態)に至る恐れがあります。尿毒症になると食欲不振や吐き気、皮膚のかゆみ、意識障害など全身の重い症状が現れます。そうなる前に、少しでも異変に気付いたら医療機関で検査を受けることが大切です。

診断方法

慢性腎臓病は血液検査と尿検査で比較的簡単に見つけることができます。

診断の決め手となるのは、クレアチニンという腎臓の老廃物排泄能力の指標となる物質の血中濃度と、それから計算されるeGFR値、そして尿中のタンパクの有無です。先述のように「eGFRが60未満」または「尿タンパク陽性」が3か月以上持続すればCKDと診断されます。

自覚症状に乏しいため、健康診断を毎年受けて腎臓の状態をチェックすることが早期発見のポイントです。会社や自治体の健康診断では尿検査が含まれることが多いので、そこで尿タンパクや尿潜血の異常を指摘された場合は放置せず詳しい検査を受けましょう。

具体的な検査項目としては、尿検査でタンパク尿の有無や尿中のアルブミン量を調べます。同時に血液検査で血清クレアチニン値を測定し、eGFRを算出します。必要に応じて腎臓の超音波検査(エコー)で形態異常の有無(例:多発性嚢胞腎では多数の嚢胞が見られます)を確認したり、原因疾患を特定するため血圧測定や眼底検査、場合によっては腎生検(腎臓の組織検査)なども行われます。

こうした総合的な検査結果に基づいてCKDの有無と重症度(ステージ分類)が判断され、治療方針が決定されます。

原因を理解する:リスク要因と予防法

white daisy flowers in clear glass teapot on green grass field during daytime

主な原因・リスク要因

慢性腎臓病を引き起こす原因は一つではなく様々ですが、中でも代表的なのは糖尿病高血圧症といった生活習慣病です。

長年にわたる血糖値の高い状態(糖尿病)は腎臓の細かい血管を傷つけて糖尿病性腎症を招きますし、血圧が高い状態(高血圧症)も腎臓の糸球体に負担をかけ腎硬化症という障害を起こします。

また慢性糸球体腎炎(IgA腎症など)のように腎臓そのものの病気が原因でCKDになるケースも多く、日本人では慢性腎炎も重要な原因です。さらに、肥満やメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)との関連も深く、コレステロールの高い状態や喫煙習慣、塩分の多い食事などもリスク要因となります。

腎臓に負担をかけるような一部の鎮痛薬の長期乱用や腎毒性のある薬剤の使用も原因となりえます。加齢も大きな要因で、年齢を重ねると腎臓の機能は徐々に低下するため、高齢になるほどCKDを発症しやすくなります。実際、国内のCKD患者は高齢者に多く、加齢に伴う腎機能低下が背景にあります。

このようにCKDのリスク要因の多くは生活習慣の改善によってある程度コントロールできるものです。言い換えれば、原因となる糖尿病や高血圧にならないように予防したり、これらを発症していても適切に管理することで、腎臓病の発症リスクを下げることができます。

実際に、血圧や血糖値をしっかり管理し、塩分やタンパク質の摂取量に注意した食生活を送る人は、CKDになりにくいことがわかっています。次の章では、こうしたCKDを予防するための具体的な生活習慣について詳しく見ていきましょう。

治療法を詳しく解説:最新の医療と対策

CKDと診断された場合でも、適切な治療と生活管理によって腎機能の低下をできるだけ抑え、合併症の予防や進行の遅延が期待できます。

治療法は大きく分けて、腎臓の働きを維持するための内科的治療(生活習慣の改善や薬物療法)と、腎臓の機能が失われた場合に行う腎代替療法(透析や腎移植)の2つに分類できます。ここでは、現在行われている治療の概要と最新の対策について解説します。

保存期の治療(生活習慣改善・薬物療法)

腎不全に至る前の段階(保存期)のCKD治療では、腎機能のこれ以上の悪化を防ぐことが目標となります。基本となるのは原因疾患のコントロールと生活習慣の見直しです。

例えば糖尿病がある方は血糖コントロールを徹底し、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を適正に保つ治療を行います。同様に高血圧がある場合は減塩食と降圧薬で血圧管理を行います。

特にRAS阻害薬(レニン・アンジオテンシン系阻害薬)と呼ばれるカテゴリの降圧薬であるACE阻害薬ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)は、尿タンパクが出ているCKD患者さんに対して腎臓を守る効果が高い第一選択薬です。これらの薬は血圧を下げるだけでなく腎臓の糸球体にかかる圧力を下げ、タンパク尿を減らす作用があり、慢性腎臓病の進行抑制に役立ちます。

食事療法も重要な位置を占めます。塩分は腎臓に負担をかけるため、医師や管理栄養士の指導のもとで減塩に努めます。また、腎臓で処理しきれなくなった老廃物(尿素など)は体に蓄積するため、病状に応じてタンパク質の摂取量を制限することもあります。

一般にCKDステージG3(腎機能が半分以下に低下した中等度腎障害)以上では、1日あたり0.8g程度/ kg体重のタンパク質に制限することが推奨されます。無理のない範囲でエネルギーや必要栄養素を確保しつつ、塩分・タンパク質・水分のバランスを調整した食事療法を続けることで、腎臓への負担を減らし病状の安定が期待できます。

加えて、高カリウム血症や代謝性アシドーシスなどCKDに伴う代謝異常があれば、カリウムの摂取制限や重曹の内服などで対処します。腎臓から作られるホルモンの不足による貧血(腎性貧血)が進めば、鉄剤やエリスロポエチン製剤の注射で血を増やす治療も行われます。

近年では、CKDの進行を遅らせる新たな薬剤も次々に登場しています。

例えば本来は糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬(エンパグリフロジン〔ジャディアンス〕、ダパグリフロジン〔フォシーガ〕など)は、尿中に糖と一緒に塩分や余分な水分を排泄させる作用により腎臓の負担を減らし、腎機能を保護する効果があることが確認されています。

糖尿病性腎症はもちろん、糖尿病のないCKD患者においてもこの薬を使うことで腎機能低下の抑制と心血管イベントリスクの低減効果が報告されており、非常に有望な新治療です。また、GLP-1受容体作動薬(セマグルチド〔オゼンピック®・リベルサス®〕などの注射・内服薬)は体重減少や心血管保護作用を持つ糖尿病治療薬で、糖尿病による腎症の進行を遅らせる効果が示されています。

さらに、非ステロイド性ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)の新薬であるフィネレノン(ケレンディア®)も登場しました。従来のスピロノラクトンなどに比べ高カリウム血症などの副作用リスクが低く、腎臓の炎症や線維化を抑制して糖尿病性腎症の進行を遅らせる効果が報告されています。

これら最新の薬物療法は、いずれも腎機能を維持しながら心血管リスクを下げることを目指したものです。患者さんの状態に応じてこれらを適切に組み合わせることで、CKDの経過を大きく改善できる可能性があります。なお、腎性貧血に対しては近年、HIF-PH阻害薬と呼ばれる新しい経口薬(バルデュスタット〔バフセオ〕やダプロデュスタット〔ダーブロック〕等)も使用可能となりました。

これは腎臓で酸素不足の際に働く仕組みを活性化させ、自前のエリスロポエチン産生を促すことで貧血を改善する薬です。従来の注射製剤に比べ手軽に投与できる利点があり、貧血コントロールの選択肢が広がっています。

医師の指導のもと塩分管理や血圧・血糖コントロールを続け、新しい薬も積極的に活用することで、腎機能低下のスピードを緩やかにできる可能性があります。大切なのは早期に治療を開始し、継続することです。定期的に腎臓の機能をチェックしながら、医療スタッフと二人三脚で治療に取り組んでいきましょう。

透析と腎移植(腎代替療法)

残念ながら治療の甲斐なく腎機能がさらに低下し、GFRが著しく低下した末期腎不全(CKDステージG5)の状態になると、自力では生命を維持できなくなります。その場合には腎臓の代わりに体内の老廃物を取り除き、余分な水分や電解質バランスを調整する治療が必要です。それが透析療法腎移植です。

透析療法には主に血液透析と腹膜透析の2種類があります。血液透析は週に数回(通常は週3回)病院や透析クリニックに通い、体外に血液を循環させて機械のフィルターで老廃物と水分を除去し、きれいになった血液を体に戻す治療です。1回あたり4〜5時間程度かけて行う必要があり、患者さんの身体的・時間的な負担は小さくありません。

一方、腹膜透析は自宅で行える透析方法で、自分の腹膜をフィルターがわりに利用して老廃物除去を行います。お腹の中に透析液を入れて数時間おきに交換する作業を毎日続ける必要がありますが、通院回数が少なく日中も比較的自由に行動しやすい利点があります。

どちらの透析方法にも一長一短がありますが、患者さんのライフスタイルや希望に合わせて選択されます。透析療法により腎臓の機能を人工的に代替することで、末期腎不全に陥った方でも生命を維持することが可能になります。

腎臓の機能回復を目指す根本的治療としては腎移植があります。腎移植は提供された健康な腎臓(生体ドナーからの提供や亡くなった方からの提供臓器)を患者さんの体内に移植する手術です。移植が成功すれば、新しい腎臓が尿を作り老廃物を排泄してくれるようになるため、透析から解放されます。

ただし、誰でもすぐに移植を受けられるわけではなく、ドナー(提供者)の確保や免疫拒絶の問題などハードルがあります。日本では臓器提供者が不足していることもあり、腎移植希望者の全てが移植できる状況ではありません。それでも、生体腎移植(家族からの提供など)や献腎移植を受けられれば生活の質は大きく向上します。

移植後は拒絶反応を防ぐため免疫抑制剤の服用が一生必要ですが、新しい腎臓が機能している限り透析は不要となります。

透析療法も腎移植も、末期腎不全の患者さんにとっては命をつなぐための最終手段と言えます。そうならないように、できる限り腎臓の状態を悪化させないことが理想です。

前述したような保存期での治療を粘り強く続け、主治医と相談しながら透析導入の時期を判断していきます。仮に透析が必要となった場合でも、適切に透析を行えば長期の生存や日常生活の維持は可能です。腎移植のチャンスがあれば前向きに検討しつつ、自分の体に合った腎代替療法で人生を続けていくことができます。

予防するための生活習慣と注意点

blue boat on sand near body of water during daytime

慢性腎臓病を防ぐためには、日頃から腎臓に優しい生活習慣を心がけることが重要です。

ここではCKDの予防法として有効な生活上のポイントや注意点を紹介します。すでにCKDの診断を受けている方にとっても、病気の進行を遅らせるための対策となりますので参考にしてください。

食生活の改善

最も大切なのは塩分の摂取を控えること、つまり減塩です。塩分(食塩に含まれるナトリウム)は体内で水分をため込み血圧を上昇させるため、腎臓に大きな負担となります。

腎臓は塩分を尿として排泄する役割を担っていますが、塩分過多の状態が続くと処理しきれずに高血圧を招き、腎機能悪化の一因となります。和食は汁物や漬物など塩分を多く含むメニューが多いため、意識して減塩に取り組みましょう。

具体的には「味付けを薄くする」「醤油やドレッシングはかけ過ぎない」「加工食品やスナック菓子は塩分が高いので控える」などが効果的です。

レモンやお酢など酸味を活かしたり香辛料で工夫すると、塩分を減らしても美味しく食べられます。またバランスの良い食事も重要です。栄養が偏ると生活習慣病のリスクが高まるため、主食・主菜・副菜が揃った食事を1日3食規則正しくとるようにしましょう。

脂っこい食事や甘いものの過剰摂取は肥満や脂質異常症を招き、動脈硬化の進行によって腎臓の血流にも悪影響を与えます。野菜や果物、魚なども取り入れながら、塩分控えめで栄養バランスの良い食生活を継続することが腎臓病予防につながります。

適度な運動

運動不足もCKDのリスク要因です。普段から適度に運動して体を動かし、余分な体脂肪を減らすようにしましょう。

肥満は高血圧や糖尿病を招き、ひいては腎臓病のリスクを高めます。ウォーキングや軽いジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動は心肺機能を高め血液循環を良くするためおすすめです。

週に150分程度の中等度の運動(30分×5日など)を目標に、無理のない範囲で続けることが大切です。筋力トレーニングも基礎代謝を上げ血糖値の改善に役立つので、スクワットや軽いダンベル運動など自宅でできる範囲で取り入れると良いでしょう。運動習慣を身につけることで生活習慣病の予防・改善につながり、それが腎臓を守ることにつながります。

禁煙と節酒

喫煙(タバコ)は慢性腎臓病を悪化させるだけでなく、癌や心筋梗塞など多くの病気の危険因子とされています。

タバコに含まれる有害物質は血管を傷つけ血流を悪化させるため、腎臓の細小血管にもダメージを与えます。CKDの方はもちろん、そうでない方も腎臓のために禁煙を目指しましょう。

禁煙することで腎機能低下の速度が緩やかになるという報告もあります。お酒についても飲み過ぎは厳禁です。

厚生労働省の基準では「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」は男性で1日あたり純アルコール40g以上、女性で20g以上とされています。日本酒なら2合、ビールなら中瓶2本程度がこの目安に相当します。これを超えないよう節酒を心がけ、できれば週に少なくとも2日は休肝日(まったく飲まない日)を作りましょう。

適量の飲酒でも塩辛いおつまみを食べ過ぎれば高血圧に繋がるため注意が必要です。どうしてもお酒をやめられない方は主治医に相談し、肝臓や腎臓への影響を定期的にチェックしてください。

十分な睡眠とストレス管理

実は睡眠やストレスも腎臓の健康と関係があります。不規則な生活や睡眠不足が続くと自律神経やホルモンバランスが乱れ、血圧や血糖のコントロールにも悪影響を及ぼします。

それが腎臓への負担となりうるのです。毎日できるだけ規則正しい生活リズムを維持し、夜はしっかり睡眠をとりましょう。睡眠時間は個人差がありますが、目安として6〜8時間は確保したいところです。

あわせて過度なストレスも血圧上昇などを招くため、適度にリラックスする時間を持つことも大切です。趣味や軽い運動、入浴などで上手にストレス発散し、心身の疲れをためこまないようにしましょう。

定期的な検診

CKD予防には、症状がなくても定期的に健康診断を受けて自分の腎臓の状態を把握しておくことも有効です。尿検査でわずかでも異常が見られた場合は見逃さず、早めに医療機関で詳しい検査を受けてください。

高血圧や糖尿病などの持病がある方は、医師の指示通りに治療を続けながら定期的に腎機能検査(血液・尿検査)を受けるようにしましょう。

早期にCKDの兆候を発見できれば、食事や薬で対策を講じて重症化を予防するチャンスが得られます。「自分は大丈夫」と思わず、健診結果に注意を払い、腎臓からのサインを見逃さないことが大切です。

まとめ

慢性腎臓病(CKD)は自覚症状が乏しく見過ごされがちですが、日本人に非常に多い身近な病気です。

放置すると透析や心臓病につながる怖い病気ですが、裏を返せば生活習慣の改善や適切な治療で予防・進行抑制が可能な病気でもあります。

この記事で解説したように、原因となる生活習慣病の管理や減塩・禁煙など日頃の心がけ次第で腎臓への負担を減らすことができます。特に糖尿病や高血圧のある方は、腎臓の状態を定期的にチェックしながら早め早めに対策を打つことが重要です。

腎臓は沈黙の臓器だからこそ、こちらから積極的にアプローチして守ってあげましょう。幸い近年は腎臓を守る新薬も登場し、医療体制も整いつつあります。

気になる症状やリスク要因がある方は早めに腎臓内科など専門医を受診し、必要な検査と指導を受けてください。早期発見・早期治療こそがCKDから腎臓を守る一番の秘訣です。今日からできる生活改善に取り組み、大切な腎臓の健康を末長く保ちましょう。