健康診断や人間ドックなどで必ずと行っていいほど計測される、腹囲。なかなか日常で測ることがなく、また数値が大きいと少し恥ずかしい数値でもありますよね。
そんな腹囲ですが、健康上のデータとしては非常に重要なものの一つなんです。
今回は、腹囲とはそもそも何を指すのか、また、腹囲によってわかること。そして、男性女性の世代別の平均値などを紹介し、より理解を深めていただければ幸いです。
腹囲とは何?
腹囲とは、その名の通りお腹の周りの長さを測るもので、おへその位置で計測するといったルールのもと計測されるものです。
よく、腹囲とウエストの値がどう違うのか、という質問がありますが、
- 腹囲 = おへその位置で計測した、お腹周りの周径
- ウエスト = 一番くびれた部分を計測した場合の周径
ということができます。ですので、腹囲は必ずしもお腹のなかの一番細いところを測っているわけではないのです。
腹囲を計測する意味とは?
では、なぜ腹囲を計測するのでしょうか?その理由は、内臓脂肪の蓄積状況を数値化して判断するためです。
もちろん腹囲の数値だけで判断されているわけではありませんが、メタボリックシンドロームのリスクを判断するために腹囲は重要なデータとして用いられます。
腹囲の基準値はあるの?
腹囲で内臓脂肪の蓄積状況がある程度わかるため、もし腹囲で一定の基準を超えた場合、その他の検査を組み合わせて更に詳しく内臓脂肪の状況を見ていきます。
腹囲の基準値としては、
男性 | 85cm 未満 |
女性 | 90cm 未満 |
上記であれば、メタボリックシンドロームではない、と判断されます。反対にこの数値を超えた場合、要注意とされます。
このような腹囲の基準値が設けられている理由としては、内臓脂肪の面積が100cm2を超えた場合、高血糖・高血圧などのリスクが高まることが分かっており、その基準値を腹囲に当てはめると、上記のようなデータになるようです。
性別・世代別の腹囲の平均値とは?
そんな腹囲の数値ですが、自分がどのくらいなのか、各世代の平均値を知りたい!と思う方が多くいらっしゃいます。
あくまで参考値ですが、以下のデータを参考にしてみてください。(※平均だから健康だというわけではありませんので、ご注意ください)
男性 | 女性 | |
20-24歳 | 72.9 cm | 67.0 cm |
25-29歳 | 77.9 cm | 67.6 cm |
30-34歳 | 81.5 cm | 68.1 cm |
35-39歳 | 83.5 cm | 69.3 cm |
40-44歳 | 85.4 cm | 71.1 cm |
45-49歳 | 85.5 cm | 71.6 cm |
50-54歳 | 86.2 cm | 73.5 cm |
55-59歳 | 86.0 cm | 74.9 cm |
60-64歳 | 84.3 cm | 75.5 cm |
65-69歳 | 85.6 cm | 78.0 cm |
70-74歳 | 85.9 cm | 79.4cm |
75-79歳 | 84.8 cm | 80.5 cm |
出典:http://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/286890/www.meti.go.jp/press/20071001007/004_bessi.pdf
また、これを踏まえると、腹囲の男女別各世代の平均値としては、
男性20代平均値 75.4cm
男性30代平均値 82.5 cm
男性40代平均値 85.5cm
男性50代平均値 86.1cm
男性60代平均値 84.95cm
男性70代平均値 85.35cm
女性20代平均値 67.3cm
女性30代平均値 68.7 cm
女性40代平均値 71.35cm
女性50代平均値 74.2cm
女性60代平均値 76.75cm
女性70代平均値 79.95cm
ということになります。
※ただ、計測データは水平ウエストなので、完全に腹囲と一致するわけではありませんのでご注意ください。
まとめ
いつもズボンのサイズなどでしか意識しなかった腹囲という数値ですが、意外に医療分野では重要なデータとして位置づけられているんですね。
内臓脂肪の蓄積はさまざまな病気を引き起こすため、もし基準値を超えている場合は、日頃の生活習慣を改善してみてはいかがでしょうか?