膀胱がんは、膀胱の内側にある粘膜の細胞が異常増殖することで発生するがんです。主に血尿や排尿時の違和感といった症状が現れ、進行するにつれて尿の異常や下腹部の痛みが強くなることがあります。
日本では毎年およそ2万人が膀胱がんと診断されており、男性の方が発症率が高いことが知られています。発症リスクを下げるためには、喫煙や化学物質の暴露を避けることが重要です。本記事では、膀胱がんの原因・症状・初期症状・ステージ分類・治療法について詳しく解説します。
目次
膀胱がんの原因を徹底解明:リスクファクターと予防策
膀胱がんの主な原因
膀胱がんの発症には、環境因子と遺伝的要因が関与していると考えられています。特に、以下のリスクファクターが大きく影響します。
✅ 喫煙(最も大きなリスク)
- 喫煙者は非喫煙者の2~4倍膀胱がんになりやすい
- タバコに含まれる有害物質が血液を通じて膀胱に蓄積され、細胞を傷つける
✅ 化学物質への曝露
- アニリン、ベンジジンなどの化学物質(染料・ゴム・ペイント関連業界)がリスクを高める
- 長年これらの職業に従事する人は注意が必要
✅ 慢性的な膀胱炎
- 長期間の膀胱炎による粘膜の炎症が発がんリスクを高める
✅ 放射線治療や特定の薬剤の影響
- 子宮や前立腺の放射線治療を受けた人
- 一部の抗がん剤(シクロホスファミドなど)
膀胱がんの予防策
- 禁煙する(最も重要)
- 水分を多くとる(有害物質の尿中濃度を下げる)
- 化学物質に曝露される職場では防護対策を徹底する
- バランスの良い食事を心がける(野菜・果物の摂取を増やす)
膀胱がんの症状とは?見逃しやすいサインをチェック
膀胱がんの初期症状は軽微なことが多く、気づかれにくいことがあります。
✅ 血尿(膀胱がんの代表的な症状)
- 痛みを伴わない血尿が初期症状として現れることが多い
- 目で見える血尿(肉眼的血尿)、顕微鏡でしか確認できない血尿(顕微鏡的血尿)がある
✅ 頻尿・排尿時の痛み
- がんが進行すると膀胱の刺激が強まり、排尿回数が増える
- 排尿時に違和感や痛みが生じることも
✅ 尿の濁り・異常な臭い
- 感染を伴うと、尿が濁ったり異常な臭いがする
✅ がんが進行した場合の症状
- 骨やリンパ節に転移すると腰痛が出る
- がんが尿管をふさぐと尿が出にくくなる
初期症状が軽いため、血尿や排尿異常があればすぐに泌尿器科を受診することが重要です。
知っておくべき膀胱癌の初期症状:早期発見がカギ
膀胱がんの初期症状は特に「無症候性血尿」が多いため、健康診断や尿検査で偶然見つかるケースも少なくありません。
🔹 早期発見のために意識すべきこと
- 定期的な健康診断・尿検査を受ける
- 血尿があれば放置せずに泌尿器科を受診する
- 家族に膀胱がんの人がいる場合は特に注意する
早期発見ができれば、治療の選択肢も広がり、予後が良くなる可能性が高まります。
膀胱癌のステージ分類と進行度別の対応
膀胱がんは、がんの広がりによってステージが分類されます。
✅ ステージ0(表在性がん)
- 膀胱粘膜内にとどまるがん
- 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)が主な治療
✅ ステージ1(筋層非浸潤がん)
- がんが粘膜下まで進行
- TURBT+膀胱内注入療法(BCG)が推奨される
✅ ステージ2(筋層浸潤がん)
- がんが膀胱の筋肉に到達
- 膀胱全摘手術や放射線治療が選択肢に
✅ ステージ3・4(進行がん・転移がん)
- 他臓器やリンパ節に転移
- 化学療法+免疫療法(免疫チェックポイント阻害剤)が適用される
膀胱がん治療法を詳しく解説:最新の治療オプションとその効果
1. 手術療法
経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)
- 早期がんの標準治療
- 尿道から内視鏡を挿入し、がんを切除
膀胱全摘除術
- 進行がんでは膀胱を全摘することも
2. 化学療法(抗がん剤)
- シスプラチンを中心とした化学療法が主流
3. 免疫療法(BCG膀胱内注入療法)
- 早期がんで再発予防に使用
がんの進行度や患者の状態に応じた最適な治療法を選ぶことが重要です。
まとめ
膀胱がんは早期発見が鍵となる病気です。特に無症候性血尿が最も重要な初期サインであり、定期的な健康診断や尿検査が発見につながる可能性があります。
禁煙や生活習慣の改善でリスクを減らし、異常を感じたらすぐに医師の診察を受けることが大切です。