頭痛は多くの方が経験する身近な症状ですが、その種類や原因によって対処法は大きく異なります。市販薬で対応できる頭痛がある一方で、命に関わる病気のサインである可能性もあるため、正しい知識を持つことが大切です。
本記事では、頭痛の主な種類と特徴、原因、そして適切な対処法について詳しく解説します。また、すぐに医療機関を受診すべき危険な頭痛のサインもお伝えします。
頭痛の種類と特徴
頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。一次性頭痛は頭痛自体が病気であり、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛が含まれます。二次性頭痛は他の病気が原因で起こる頭痛で、脳出血や髄膜炎などが該当します。
片頭痛
頭の片側またはこめかみ辺りにズキンズキンと脈打つような痛みが特徴です。吐き気を伴うことが多く、光や音に敏感になります。
一部の方では頭痛が始まる前に「閃輝暗点(せんきあんてん)」と呼ばれる視覚的な前兆症状が現れます。女性に多く、日本での年間有病率は約8%と推定されています。痛みは4〜72時間続き、市販の鎮痛薬では効果が不十分なことも多いです。
緊張型頭痛
最も患者数が多い頭痛で、頭全体がぎゅっと締め付けられるような鈍い痛みが両側に生じます。帽子で締め付けられたような圧迫感が特徴で、肩や首のこりを伴うことが多いです。
痛みは軽度から中等度で日常生活は継続できますが、慢性化すると生活の質が低下します。ストレスや長時間の同じ姿勢が主な原因です。
群発頭痛
ほぼ毎年同じ時期に1〜2カ月間、毎日のように発症するのが特徴です。目の奥や頭の片側が15分〜3時間にわたって強烈に痛み、涙や鼻水などの自律神経症状を伴います。
痛みが非常に激しく、じっとしていられないほどです。男性に多い頭痛として知られています。
頭痛の原因
頭痛の原因は種類によって異なりますが、共通するリスク要因もあります。
ストレスと生活習慣
精神的ストレスは頭痛を誘発・増幅させる大きな要因です。また、不規則な睡眠(寝すぎ・寝不足)、空腹や過度なダイエット、アルコール摂取も頭痛の引き金になります。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による姿勢の悪さは、首や肩の筋肉を緊張させ、緊張型頭痛を引き起こしやすくします。
環境要因
気圧の変化、強い光、騒音、特定のにおいなどが頭痛を誘発することがあります。特に片頭痛の方は天候の変化に敏感な傾向があります。
頭痛の対処法
頭痛の種類によって適切な対処法が異なります。
片頭痛の対処法
痛みが出たら暗くて静かな部屋で安静にし、こめかみや首の後ろを冷やすと楽になることがあります。カフェインを少量摂取すると効果がある場合もあります。
市販薬で効果が不十分な場合は、医療機関でトリプタン製剤などの処方を受けることができます。最近ではCGRP関連抗体薬という予防薬も登場しています。
緊張型頭痛の対処法
首や肩のストレッチ、温めることで筋肉の緊張をほぐすのが効果的です。適度な運動やリラックス法を日常に取り入れることも予防につながります。
長時間同じ姿勢を続けないよう、1時間に1回は休憩を取り、体を動かすようにしましょう。
薬の使い方の注意
市販の鎮痛薬を長期間・高頻度で使用すると、「薬物乱用頭痛」という別の頭痛を引き起こす可能性があります。月に10日以上鎮痛薬を使用している場合は、医療機関への相談をおすすめします。
危険な頭痛のサイン
以下のような症状がある場合は、脳出血やくも膜下出血、髄膜炎などの重大な病気の可能性があり、すぐに医療機関を受診する必要があります。
突然の激しい頭痛(今までに経験したことのない痛み)、発熱を伴う頭痛、手足のしびれや麻痺がある、ろれつが回らない・言葉が出にくい、意識がもうろうとする、視力障害や物が二重に見える、首の後ろが硬くなる、嘔吐を繰り返す、といった症状がある場合は緊急性が高いと考えてください。
まとめ
頭痛には片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛など様々な種類があり、それぞれ特徴や対処法が異なります。片頭痛は脈打つような痛みと吐き気が特徴で、緊張型頭痛は締め付けられるような痛みと肩こりを伴います。
ストレスや生活習慣の乱れが頭痛を悪化させるため、規則正しい生活と適度な運動を心がけましょう。また、鎮痛薬の使いすぎは薬物乱用頭痛の原因となるため注意が必要です。
突然の激しい頭痛や、発熱・しびれを伴う頭痛は危険なサインです。このような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。頭痛でお悩みの方は、頭痛外来などの専門医に相談することで、より適切な治療を受けることができます。










