甲状腺機能低下症とは?原因・症状・橋本病との違い・食事法を徹底解説!

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌が不足することで新陳代謝が低下し、全身にさまざまな影響を及ぼす疾患です。甲状腺は体のエネルギー代謝をコントロールする重要な臓器であり、ホルモンの分泌が不足すると、体がだるくなる・寒がりになる・体重が増えやすくなるなどの症状が現れます。

また、甲状腺機能低下症は、橋本病(慢性甲状腺炎)と関連性が深いとされており、適切な治療や食事管理が重要です。本記事では、甲状腺機能低下症の原因・症状・橋本病との違い・改善に役立つ食事法について詳しく解説します。

甲状腺機能低下症とは?基本を押さえて理解しよう

甲状腺とは?

甲状腺は、喉の前側に位置する小さな臓器で、「甲状腺ホルモン」というホルモンを分泌することで、体のエネルギー代謝・成長・体温調節をコントロールしています。

甲状腺機能低下症とは?

甲状腺機能低下症は、この甲状腺ホルモンの分泌が不足する状態を指します。甲状腺ホルモンが十分に分泌されないと、全身の代謝が低下し、さまざまな不調が引き起こされるのが特徴です。

甲状腺機能低下症の主な特徴

新陳代謝が低下し、疲れやすくなる
寒さに敏感になる(冷え性)
皮膚や髪が乾燥しやすくなる
体重が増えやすい
むくみがひどくなる

甲状腺機能低下症の原因を徹底解説

甲状腺機能低下症の原因はさまざまですが、自己免疫疾患や生活習慣の影響が大きいとされています。

1. 橋本病(慢性甲状腺炎)

最も一般的な原因
免疫の異常で甲状腺が攻撃され、ホルモン分泌が低下する
女性に多い疾患で、40代以降に発症しやすい

2. 甲状腺の手術や放射線治療

甲状腺がんやバセドウ病の治療後に発症することがある
放射線治療の影響で甲状腺機能が低下するケースも

3. ヨウ素の摂取不足または過剰摂取

ヨウ素不足 → 甲状腺ホルモンの合成ができなくなる
ヨウ素の過剰摂取 → 逆に甲状腺機能が低下することがある

4. 薬の副作用

リチウムやアミオダロンなどの薬が影響することも

甲状腺機能低下症の症状一覧と注意すべきサイン

甲状腺ホルモンが不足すると、全身にさまざまな症状が現れます。

主な症状

🌀 疲れやすい・倦怠感が続く
🌀 寒がりになる(体温調節がうまくできない)
🌀 皮膚が乾燥する・髪が抜けやすくなる
🌀 便秘になりやすい
🌀 記憶力や集中力が低下する
🌀 まぶたや顔がむくむ

💡ポイント!
症状が軽い場合は「年齢のせい」「疲れがたまっている」と勘違いしがちです。しかし、放置すると症状が進行する可能性があるため、気になる場合は血液検査を受けることをおすすめします。

橋本病との違いは?甲状腺機能低下症との関連性を探る

橋本病(慢性甲状腺炎)は、甲状腺機能低下症の最も一般的な原因です。

橋本病 甲状腺機能低下症
原因 免疫異常による甲状腺の炎症 甲状腺ホルモンの分泌不足
症状 甲状腺が腫れることがある 代謝が低下し、体がだるくなる
検査 甲状腺ホルモン(TSH, FT4, FT3)、抗TPO抗体の測定 甲状腺ホルモンの測定(TSH, FT4, FT3)
治療法 症状に応じてホルモン補充療法 甲状腺ホルモン補充療法が中心

💡ポイント!
橋本病=必ずしも甲状腺機能低下症になるわけではありません。しかし、橋本病が進行すると甲状腺ホルモンが不足し、甲状腺機能低下症になる可能性があります。

甲状腺機能低下症に効果的な食事法とおすすめ食品

甲状腺機能低下症を改善するためには、甲状腺ホルモンの生成をサポートする栄養素を意識した食事が大切です。

おすすめの食品

ヨウ素を含む食品(わかめ、昆布、ひじき)
セレンを含む食品(ナッツ類、魚介類)
亜鉛を含む食品(牡蠣、赤身の肉、大豆)
ビタミンB群を含む食品(豚肉、卵、玄米)

避けるべき食品

🚫 ジャンクフードや加工食品(甲状腺機能を低下させる可能性がある)
🚫 過剰なヨウ素摂取(ヨウ素は不足だけでなく、摂りすぎても問題になることがある)

まとめ

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足によって代謝が低下する疾患です。

🔹 主な原因:橋本病、ヨウ素不足、薬の影響など
🔹 症状:倦怠感、冷え、便秘、むくみ、記憶力低下など
🔹 食事管理:ヨウ素・セレン・亜鉛を含む食品を積極的に摂る

甲状腺機能低下症は適切な治療と食生活の改善でコントロール可能です。気になる症状があれば、早めに医師の診察を受けましょう!