クレアチニンとは?上昇や高値の原因、クレアチニンを下げる食べ物や腎臓との関わりを知りたい

クレアチニンと聞くとすぐにはピンとこないので、腎機能検査で指摘されてもどうすればよいかわかりませんよね。

今回は、そんなクレアチニンについて、クレアチニンの値が上昇している・高値になってしまっている原因や、クレアチニンを下げる食べ物、腎臓とどう関わっているのかについて詳しく解説していきます。

クレアチニンとは?

クレアチニンは、体内の筋肉がエネルギーを産生する過程で生成される老廃物です。

具体的には、筋肉のエネルギー供給源であるクレアチンが代謝されて生成される物質です。

クレアチニンは血液中に放出され、腎臓で濾過されて尿として排出されます。したがって、クレアチニンの濃度は腎機能の指標となり、血液検査で測定されることが一般的です。

クレアチニンの正常値

クレアチニンの正常値は、年齢、性別、筋肉量によって異なります。一般的には以下の範囲が正常とされています:

  • 成人男性:0.6~1.07 mg/dL
  • 成人女性:0.46~0.79 mg/dL

これらの数値は、腎機能が正常であり、クレアチニンが適切に排出されている状態を示しています。

腎機能検査のクレアチニンの項目でわかることは?

腎機能検査で測定されるクレアチニンの値は、腎臓が老廃物をどれだけ効果的に排出しているかを示す重要な指標です。

具体的には、以下のことがわかります:

  1. 腎機能の評価
    • クレアチニン値が正常範囲内であれば、腎臓が正常に機能していることを示します。一方、クレアチニン値が高い場合は、腎臓の機能が低下している可能性があります。
  2. 慢性腎臓病(CKD)の診断
    • 慢性的にクレアチニン値が高い場合、慢性腎臓病の可能性が考えられます。慢性腎臓病は、腎臓の機能が徐々に低下する病気で、早期発見と管理が重要です。
  3. 急性腎障害(AKI)の検出
    • 急激にクレアチニン値が上昇する場合、急性腎障害の可能性があります。急性腎障害は、短期間で腎機能が急速に低下する状態であり、迅速な対応が必要です。
  4. 治療効果のモニタリング
    • 腎臓病の治療中にクレアチニン値を定期的に測定することで、治療の効果を評価できます。クレアチニン値が低下することは、腎機能が改善していることを示します。

クレアチニンが上昇している・高値の原因は?

クレアチニン値が上昇する原因は多岐にわたります。主な原因は以下の通りです:

  1. 腎機能の低下
    • 腎臓の機能が低下すると、クレアチニンが適切に排出されず、血中に蓄積します。これは慢性腎臓病や急性腎障害によって引き起こされます。
  2. 脱水
    • 十分な水分が摂取されないと、血液の濃度が上がり、クレアチニン値が高くなることがあります。脱水は腎機能を一時的に低下させることがあります。
  3. 筋肉の損傷や過剰な運動
    • 筋肉の損傷や過剰な運動はクレアチニンの生成を増加させ、血中濃度が高くなる原因となります。
  4. 特定の薬剤の使用
    • 一部の薬剤(例:抗生物質、NSAIDs、ACE阻害剤など)は、腎臓に負担をかけ、クレアチニン値を上昇させることがあります。
  5. 食事の影響
    • 高タンパク質の食事やサプリメントの過剰摂取は、クレアチニン生成を増加させる可能性があります。

クレアチニンが高い場合の病気の可能性は?

クレアチニン値が高い場合に考えられる病気は以下の通りです:

  1. 慢性腎臓病(CKD)
    • 腎臓の機能が長期間にわたり徐々に低下する病気です。CKDは進行性であり、最終的には腎不全に至る可能性があります。
  2. 急性腎障害(AKI)
    • 短期間で腎機能が急激に低下する状態です。AKIは、感染症、薬物、重度の脱水などによって引き起こされます。
  3. 腎不全
    • 腎臓がほとんど機能しなくなる状態です。透析や腎移植が必要となる場合があります。
  4. 高血圧
    • 高血圧は腎臓に負担をかけ、腎機能を低下させる原因となります。慢性的な高血圧はCKDのリスクを高めます。
  5. 糖尿病
    • 糖尿病は腎臓にダメージを与え、糖尿病性腎症を引き起こす可能性があります。これはCKDの主要な原因の一つです。

クレアチニンを下げるための食べ物は?

クレアチニン値を下げるためには、適切な食事とライフスタイルの改善が重要です。

以下の食べ物や栄養素は、腎機能をサポートし、クレアチニン値を管理するのに役立ちます:

  1. 低タンパク質の食事
    • 過剰なタンパク質の摂取はクレアチニン生成を増加させるため、低タンパク質の食事が推奨されます。ただし、極端にタンパク質を制限するのではなく、医師や栄養士の指導のもと、適切な量を摂取することが重要です。
  2. 野菜と果物
    • 野菜や果物には抗酸化物質やビタミンが豊富に含まれており、腎臓の健康をサポートします。特に、ビタミンCやビタミンEが豊富な食品(例:赤ピーマン、ブロッコリー、ブルーベリー、クランベリーなど)はおすすめです。
  3. 水分補給
    • 十分な水分を摂取することで、腎臓が老廃物を効果的に排出するのを助けます。ただし、腎機能が極端に低下している場合は、医師の指示に従い適切な量の水分を摂取することが重要です。
  4. 低ナトリウムの食事
    • 高血圧を防ぐために、塩分(ナトリウム)を控えた食事が推奨されます。加工食品やファーストフードは塩分が多いため、これらを避けるよう心掛けましょう。
  5. オメガ-3脂肪酸
    • オメガ-3脂肪酸は炎症を抑える効果があり、腎臓の健康をサポートします。サーモン、マグロ、亜麻仁油、チアシードなどに多く含まれています。
  6. ハーブとスパイス
    • クレアチニン値を下げるのに役立つとされるハーブやスパイスには、ショウガ、ターメリック、パセリ、シナモンなどがあります。ただし、これらの効果は科学的に完全に証明されているわけではないため、過剰摂取は避け、バランスの取れた食事を心掛けることが重要です。

まとめ

クレアチニンは、腎機能を評価するための重要な指標です。

クレアチニン値の上昇は、腎機能の低下や他の健康問題を示す可能性があり、適切な診断と治療が必要です。

クレアチニン値を管理するためには、バランスの取れた食事と健康的な生活習慣が重要です。定期的な検査と医師の指導のもと、腎臓の健康を維持するよう努めましょう。


色々とカラダのことを調べてわかったのは、結局普段からの「健康診断」が本当に大切だということです。

私の父も糖尿病の診断を受けるまで全く健康診断をしていませんでした。手軽にしっかりとした検査をすることで、深刻な病状になる前に予防することができるのでおすすめです。