健康診断や人間ドックで眼科検診はすると思いますが、眼圧という検査項目がありますよね。なんとなく、眼球の圧力だろうな、とは思うものの実は詳しく知らないという方が大半ではないでしょうか?
今回は、そんな眼圧とはそもそも何か、そして、眼圧の正常値や眼圧が高くなってしまう原因について、眼圧を下げるための方法について詳しく解説していきます!
目次
眼圧とは?
眼圧とはみなさんの想像どおり、眼球の圧力を表しています。
眼球をまぶたのうえから触ると、風船のように弾力があると思います。これは、眼球の中が液体で満たされていて、一定の圧力を保ちながら循環しているからなんです。
この満たしている液体を房水(ぼうすい)といって、房水の状態を示すのが眼圧という検査なんです。
眼圧が高い場合、緑内障を発症する可能性が高くなります。
眼圧の正常値は?
眼圧の正常値は、個人の状態によって様々なといえますが、一般的には、
10∼21mmHg
と言われています。
緑内障の検診でチェックされますが、どのくらいの眼圧で障害が起こるかは、その人の視神経の強さによって異なります。
眼圧が高くなってしまう原因は?
眼圧というのは、房水という水で調整されています。
作られる房水の量を減らしたり、房水を目の外に流れやすくする目薬をして眼圧を下げます。
眼圧が高いと視神経が押しつぶされて傷ついていくといわれています。傷ついてしまった視神経は、元には戻りません。
視神経がどんどん傷んでいくと視野が徐々に狭くなっていき、最後には失明しまうという危険なものなのです。
早く発見して早く治療を行い、神経がなるべく傷まないようにすることが重要です。
以下、眼圧が高くなってしまう原因として挙げられる例です。
年齢
年齢が上がるにつれて、眼圧が高くなる傾向があります。
性別
男性より女性の方が眼圧が高くなる傾向があります。
目の酷使
コンピューターやスマートフォンを長時間使用するなど、継続的な視力労作を行うことで眼圧が高くなることがあります。
糖尿病
糖尿病患者は、眼圧が高くなるリスクが高いです。
過剰なアルコール摂取
過剰なアルコール摂取は、眼圧を上げることがあります。
眼内疾患
眼内の疾患や炎症などは、眼圧を高める原因となることがあります。
これらはあくまでも一般的な原因であり、個人差もあります。眼圧が高い場合は、医師に詳しい診断を受けることをお勧めします。
眼圧と緑内障の関係は?
眼圧が視神経と密接に関係しているため、緑内障と関係が深いものです。
日本では、40歳以上の20人に1人が緑内障であると言われています。
眼圧が高い人が緑内障になるだけでなく、眼圧は正常であるにもかかわらず緑内障になってしまうこともわかりました。
実は、緑内障の6割以上が、眼圧が正常な正常眼圧緑内障です。
眼圧は高くはないのに、目の圧に弱いために視神経が傷んで弱りやすいためと考えられています。
その他、視神経が栄養不足になっていたり、視神経の血液の流れが悪いのも原因と言われています。
以上から、眼圧と緑内障はかなり密接でありながら、緑内障の原因の100%とは言い切れないものです。
眼圧を下げるための方法は?
眼圧によって、緑内障のリスクが高くなってしまうことから、できるだけ眼圧を下げるための工夫をしてみましょう。
以下は考えられる眼圧を下げるための方法となります。
健康な生活習慣
適度な運動、健康な食生活、健康な睡眠などが眼圧を下げるのに役立ちます。
眼疲れの軽減
コンピューターやスマートフォンを使用する際は、定期的に視線を休め、目を休めることが大切です。
アルコールの摂取量の管理
アルコールの摂取量を適切に管理することが重要です。
糖尿病の治療
糖尿病を患っている場合は、適切な治療を受けることが大切です。
眼内疾患の治療
眼内の疾患が原因である場合は、適切な治療を受けることが大切です。
また、眼圧薬を処方することもありますが、医師の指示に従って使用することが大切です。眼圧に関する問題がある場合は、必ず医師に相談してください。
糖尿病だと眼圧があがりやすい?
実は、糖尿病患者は普通の人とくらべて、眼圧が上がりやすいと言われています。
どんなに血糖をきちんとコントロールしていてもこの傾向があるので、糖尿病・糖尿病予備群の人はぜひ一度お医者さんに相談してみてください。