nonHDLコレステロールとは?基準値や高い原因、低い原因は何?関連する病気について知りたい

みなさんはnonHDLコレステロールという言葉を聞いたことはありますか?色々なコレステロールがあることは知っていると思いますが、あまりぴんときませんよね。

今回は、そんなnonHDLコレステロールとはなにか?基準値や高い原因、低い原因とは何が考えられるのか?nonHDLコレステロールと関連する病気について詳しく解説していきます。

nonHDLコレステロールとは?

nonHDLコレステロールとは、HDLコレステロール(高密度リポタンパク質)以外の全てのコレステロールを指します。

具体的には、LDLコレステロール(低密度リポタンパク質)、VLDLコレステロール(超低密度リポタンパク質)、IDLコレステロール(中間密度リポタンパク質)、およびカイロミクロンレムナントといったリポタンパク質に含まれるコレステロールです。

これらは、いずれも血管壁にコレステロールを沈着させ、動脈硬化を引き起こす原因となるため、非HDLコレステロールの値は、動脈硬化のリスク評価において重要です。

nonHDLコレステロールの値は、総コレステロール値からHDLコレステロール値を引いた値で求められます。

この計算方法はシンプルで、動脈硬化リスクを評価する際に役立ちます。

特に、トリグリセリド(中性脂肪)が高い場合や糖尿病患者では、LDLコレステロール値よりもnonHDLコレステロール値の方がより正確にリスクを反映するとされています。

nonHDLコレステロールの男女別の基準値は?

nonHDLコレステロールの基準値は性別や年齢によって異なりますが、一般的な目安として以下のような値が推奨されています。

nonHDLコレステロールの基準値:90-149mg/dL

これらの基準値は、動脈硬化性疾患のリスク評価において使用されます

nonHDLコレステロール値が高いと、動脈硬化や心血管疾患のリスクが高まるため、医師の指導のもとで生活習慣の改善や治療が必要となる場合があります。
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nonHDLコレステロールが高い原因は?

nonHDLコレステロールが高くなる原因はいくつかあります。主な要因としては、以下のようなものがあります。

1. 不健康な食事

飽和脂肪やトランス脂肪酸を多く含む食品(揚げ物、加工食品、赤身肉など)の過剰摂取は、nonHDLコレステロールを上昇させる主要な原因です。

また、過剰なカロリー摂取や糖分の多い飲食物も影響を与えます。

2. 運動不足

運動不足は、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を低下させ、nonHDLコレステロールを上昇させる要因となります。

定期的な有酸素運動や筋力トレーニングは、nonHDLコレステロールを低減するのに役立ちます。

3. 肥満

特に内臓脂肪が多い場合、nonHDLコレステロールが高くなるリスクが増加します。

肥満は、インスリン抵抗性や脂質代謝の異常を引き起こし、これがnonHDLコレステロールの増加に繋がります。

4. 喫煙

喫煙は、nonHDLコレステロールを上昇させるとともに、HDLコレステロールを低下させます。

また、喫煙による血管内皮の損傷も、動脈硬化リスクを高める要因となります。

5. アルコールの過剰摂取

適度なアルコール摂取はHDLコレステロールを上昇させることがありますが、過剰な摂取は逆効果です。

特にビールや甘いカクテルなどの高カロリー飲料は、nonHDLコレステロールを上昇させる原因となります。

6. 遺伝的要因

家族性高コレステロール血症などの遺伝的要因も、nonHDLコレステロールが高くなる原因の一つです。

遺伝的に脂質代謝が正常に機能しない場合、食事や生活習慣の改善だけでは管理が難しいことがあります。

nonHDLコレステロールが基準値より低い原因は?

nonHDLコレステロールが基準値よりも低い場合、いくつかの原因が考えられます。

1. 栄養不足

極端なダイエットや栄養不足は、nonHDLコレステロールの値を低下させることがあります。

特に、脂質の摂取が極端に少ない場合や、全体的なカロリー摂取が不足している場合に起こりやすいです。

2. 過剰な運動

過剰な運動や激しいトレーニングは、体内の脂質バランスに影響を与え、nonHDLコレステロールを低下させることがあります。

適度な運動は健康に良いですが、過度な運動は逆効果になる場合があります。

3. 肝臓の問題

肝臓はコレステロールの合成や代謝に重要な役割を果たしています。

肝臓の機能障害や病気(例:肝硬変、慢性肝炎など)は、nonHDLコレステロールの低下を引き起こすことがあります。

4. ホルモンバランスの変化

甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)や他のホルモンバランスの異常は、nonHDLコレステロールの値に影響を与えることがあります。特に、甲状腺ホルモンの過剰分泌はコレステロール値の低下を引き起こします。

nonHDLコレステロールが関連する病気は何?

nonHDLコレステロールが高いと、以下のような病気や健康リスクが増加します。

1. 動脈硬化

nonHDLコレステロールの増加は、動脈の壁に脂肪が蓄積し、硬化する動脈硬化症のリスクを高めます。

動脈硬化は、冠動脈疾患や脳卒中などの重大な心血管イベントの主要な原因となります。

2. 冠動脈疾患

冠動脈は心臓に酸素と栄養を供給する血管です。

nonHDLコレステロールの高値は、冠動脈にプラークを形成し、狭窄や閉塞を引き起こすことで、狭心症や心筋梗塞のリスクを増加させます。

3. 脳卒中

脳卒中は、脳に供給される血液が遮断されることで発生します。

nonHDLコレステロールが高いと、脳血管にプラークが形成され、血流が妨げられるリスクが高まります。

これにより、脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)を引き起こす可能性が増加します。

4. 末梢動脈疾患(PAD)

末梢動脈疾患は、主に脚の動脈に影響を与える疾患で、nonHDLコレステロールの高値はこの疾患のリスクを高めます。

血流が制限されることで、歩行時の痛みや潰瘍、重篤な場合には壊疽(えそ)を引き起こすことがあります。

5. 糖尿病

高nonHDLコレステロールは、インスリン抵抗性を悪化させ、糖尿病の発症リスクを高めます。

また、既に糖尿病を患っている人にとっては、動脈硬化性疾患のリスクがさらに増加します。

6. 高血圧

nonHDLコレステロールが高いと、動脈の硬化や狭窄が進行し、高血圧のリスクが増加します。

高血圧は、さらに動脈硬化を進行させる悪循環を引き起こします。

まとめ

nonHDLコレステロールは、HDLコレステロール以外の全てのコレステロールを含む重要な指標であり、動脈硬化や心血管疾患のリスク評価において重要な役割を果たします。

基準値や、高値・低値の原因を理解することで、適切な生活習慣の改善や治療を行うことが可能です。

また、nonHDLコレステロールが関連する様々な病気やリスクについても知識を持つことで、健康管理に役立てることができます。

定期的な健康チェックと医師の指導を受けながら、健康な生活を維持していくことが重要です。


色々とカラダのことを調べてわかったのは、結局普段からの「健康診断」が本当に大切だということです。

私の父も糖尿病の診断を受けるまで全く健康診断をしていませんでした。手軽にしっかりとした検査をすることで、深刻な病状になる前に予防することができるのでおすすめです。