喀痰細胞診という検査の名前、聞いたことはありますか?そもそも見慣れない漢字だし、よくわからないという方が多いと思います。
今回は、この喀痰細胞診とはそもそも何の検査なのか、そして喀痰細胞診の読み方や検査の方法、そして喀痰細胞診のクラス分類の意味とその考えられる原因について詳しく解説していきます!
喀痰細胞診とは?
喀痰細胞診とは「かくたんさいぼうしん」と呼ばれる検査です。
具体的には、痰(たん)を採取して成分の検査するものです。
喀痰細胞診では、
- 気道粘膜の上皮細胞
- 赤血球
- 白血球
- がん細胞
などを顕微鏡で調べるものです。
ここから、肺炎や肺がんなどの呼吸器疾患の治療や診断に用いられます。
喀痰細胞診は、患者が痰を吐いたものを採取して、それを検査することで行われます。
検査によって、細胞の構造や形態、病気の種類などが判定されます。このような情報は、医師が病気の種類や治療方法を決定するのに役立ちます。
喀痰細胞診は、簡単で安全な検査方法ですが、正確な結果を得るためには、正しい採取方法や検査のタイミングに注意する必要があります。
また、喀痰細胞診の結果だけでは病気の診断は確定的ではないため、他の検査と組み合わせて用いられることが一般的です。
喀痰細胞診の検査の方法は?
喀痰細胞診は、通常3日分の痰(たん)を取って、その中にがん細胞がないか調べるということになります。
検査に適しているのは、寝ているときに肺の奥から運ばれてくる朝の痰が良いとされています。
痰が唾液に混ざると精度が落ちるため、痰だけを吐き出すほうがいいでしょう。
喀痰細胞診を受ける理由は?
喀痰細胞診は、肺がん検診でリスクが高い人に限定して行われることが多いです。
具体的には、
- 50歳以上
- 喫煙指数が600以上(1日の喫煙本数×喫煙年数が600を超える人)
この対象となる人は、肺がんのハイリスクと分類され、喀痰細胞診を含む3つの検査を行います。
喀痰細胞診のクラス分類の意味は?
喀痰細胞診の結果は、以下のようなクラス分類で判定されます。
- クラスI:正常
- クラスⅡ:良性細胞が多い
- クラスⅢ:良性・悪性とも言い難い
- クラスⅣ:悪性を強く疑う
- クラスⅤ:悪性細胞
クラスⅠ,Ⅱの場合
陰性で、がん細胞はありません。クラスⅠはまったくの正常細胞で、クラスⅡは炎症をおこしている細胞ですが、がんではありません。
クラスⅢの場合
偽陽性で、再検査をします。
クラスⅣ,Ⅴの場合
陽性で、がん細胞が認められたことであり、さらに腫瘍マーカーや胸部CTなどを行って、くわしい検査を行います。