人間ドックや健康診断でたまに目にする「心電図検査」。
心臓の検査だということはわかるものの、一体なにを検査してどんなことがわかるのか疑問に思いますよね。
今回は、心電図検査でわかること、心電図検査で異常があるといわれたらどうすればよいのか?どんな病気の原因がわかるのか、などについて詳しく解説していきます!
心電図検査とは?
心電図検査は、心臓の電気活動を評価するための検査法です。
心臓は正常に機能するために、正確な電気信号の伝達が必要です。
心電図検査は、心臓のリズムや活動のパターンを記録し、医師が心臓の機能や潜在的な異常を評価するために使用されます。
心電図検査でわかること
心電図検査は、さまざまな情報を提供してくれます。主な情報としては以下のようなものがあります。
心拍数とリズム:
心電図検査は、心臓の拍動数とリズムを評価するために使用されます。正常な心拍数は通常60から100回/分ですが、心拍数が異常に速い(頻脈)または遅い(徐脈)場合、それは異常のサインとなる可能性があります。
心室興奮異常
心電図検査は、心室の興奮異常を検出するためにも使用されます。
心室興奮異常は、心臓の下部(心室)が正常に収縮しないことを示し、重篤な心臓病の可能性を示唆する場合があります。
心筋虚血
心筋虚血は、心臓の血液供給が不十分であることを示す状態です。
心電図検査は、心筋虚血のサインであるSTセグメントの変化を評価するために使用されます。STセグメントの上昇や下降は、冠動脈疾患や心筋梗塞の可能性を示すことがあります。
心室肥大
心電図検査は、心室肥大(心臓の壁が厚くなる状態)を評価するためにも使用されます。
心室肥大は、高血圧や弁膜症などの心臓疾患の結果として生じることがあります。
心電図検査で異常があるといわれたら
心電図検査で異常が検出された場合、それは潜在的な心臓疾患や他の健康上の問題の可能性を示すものです。
異常を評価するために、医師は症状や他の検査結果と照らし合わせることがあります。さらに、追加の検査や評価が必要な場合もあります。
心電図検査で異常がある場合、医師は適切な治療法を提案することがあります。
治療法は、検出された異常の具体的な原因や病状によって異なります。
例えば、抗不整脈薬や血管拡張薬の処方、心臓カテーテル手術、冠動脈バイパス手術などが考えられます。異常に早期に対処することは、心臓疾患の予防や進行の阻止に役立ちます。
心電図検査でわかる病気
心電図検査は、さまざまな心臓疾患や病気の診断に役立ちます。以下に、心電図検査で特定できるいくつかの病気を紹介します。
心筋梗塞
心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋に酸素や栄養が供給されなくなる状態です。心電図検査では、心筋梗塞によるSTセグメントの上昇やT波の変化が観察されることがあります。
心室頻拍
心室頻拍は、心室が異常な速さで収縮する状態です。心電図検査では、異常なQRS波や異常なP波が観察されることがあります。
心房細動
心房細動は、心臓の上部(心房)が異常なリズムで収縮する状態です。心電図検査では、不規則な心房の収縮が観察されます。
心室肥大
心室肥大は、心臓の壁が厚くなる状態で、高血圧や弁膜症などが原因となります。心電図検査では、心室肥大によるQRS波の変化やSTセグメントの異常が観察されることがあります。
心臓弁膜症
心臓弁膜症は、心臓の弁が正常に機能しない状態です。心電図検査では、異常なP波やQRS波の変化が観察されることがあります。
心電図検査は、心臓の健康状態を評価するために広く使用されています。正確な診断と早期の治療は、心臓疾患の進行を防ぐために重要です。異常がある場合や心臓に関連する症状がある場合は、医師の指示に従い心電図検査を受けることをおすすめします。