肋骨に生じる激しい痛み。それ、「肋間神経痛」かもしれません。聞き慣れない病気ですが、私も悩んだ経験があるのでぜひ知っておいていただければと思います。
今回は、肋間神経痛とはそもそも何か、その原因、症状や肋間神経痛の治し方、自分で治すためのツボなどについて解説していきます!
目次
肋間神経痛とは?
肋間神経痛は、肋骨の間にある肋間神経が圧迫されることで引き起こされる痛みの状態を指します。通常、肋間神経は背骨から脊髄を出て、胸郭の前方に沿って走っています。この神経が何らかの原因で刺激を受けると、痛みやしびれなどの症状が現れることがあります。
肋間神経痛の原因は?
肋間神経痛の主な原因は、以下のような要素が考えられます:
筋肉の緊張
姿勢の悪さや長時間の不適切な姿勢により、背中や胸部の筋肉が緊張し、肋間神経に圧力をかけることがあります。
外傷やけが
胸部や背中への怪我や外傷が肋間神経にダメージを与え、痛みを引き起こす場合があります。
神経障害
糖尿病や帯状疱疹などの神経障害は、肋間神経痛の原因となることがあります。
骨の異常
脊椎の変形や椎間板ヘルニアなど、骨や脊椎の異常が神経に圧迫をかけ、痛みを引き起こすことがあります。
炎症
胸郭や胸部周辺の炎症や感染が、肋間神経の周囲組織に影響を与え、痛みを引き起こすことがあります。
肋間神経痛はどんな症状?
肋間神経痛の症状は、個人によって異なる場合がありますが、一般的な症状には以下のものがあります:
鋭い痛みがある
肋間神経痛はしばしば、鋭い痛みや突然の痛みとして現れます。特に深呼吸やくしゃみ、咳などの動作で痛みが悪化することがあります。
痛みは通常、胸部の一部または背中に局所化します。痛みの範囲は1〜2本の肋骨にわたることがあります。
痺れやしびれがある
肋間神経痛により、痛む箇所にしびれや痺れを感じることがあります。
また、痛みのため、深呼吸や体の特定の動きが制限される場合があります。
肋間神経痛が痛む場所は?
肋間神経痛の痛みは通常、胸部や背中の特定の領域に局所化します。
痛みは通常、胸骨から肋骨の下にかけての領域に現れます。具体的な場所としては、胸骨の周辺、背中の中央または一側、あるいは脇の下の領域が痛むことがよくあります。
痛みの範囲は一人ひとり異なるため、個人の症状によって痛む場所も異なることがあります。
肋間神経痛の治し方は?自分で治せる?
肋間神経痛の治療方法は、原因と症状の重症度によって異なります。
以下に一般的な治療法のいくつかを示しますが、症状が重篤な場合や痛みが持続する場合は、医師の診断と指導を受けることをお勧めします。
安静にする
痛みがひどい場合は、身体を休めることが重要です。過度の活動を避け、安静にすることで痛みを軽減することができます。
温湿布や氷をあてる
痛みのある部位に温湿布や氷を当てることで、炎症を軽減し痛みを和らげることができます。温湿布と氷のどちらが効果的かは個人によって異なるため、自分に合った方法を試してみてください。
鎮痛剤などを使う
痛みを和らげるために、市販の鎮痛剤や抗炎症薬を使用することができます。ただし、医師の指示に従って正しい用量と使用方法を守るようにしてください。
マッサージやストレッチ
物理療法は肋間神経痛の治療に有効です。マッサージ、ストレッチ、電気刺激療法、超音波療法などの手法を使用して筋肉の緊張を緩和し、痛みを軽減することができます。物理療法は専門家の指導のもとで行うことが重要です。
肋間神経痛を予防するためには、適切な姿勢を保つこと、背中や胸部の筋肉を強化するエクササイズを行うこと、過度の身体活動や怪我を避けることが重要です。
肋間神経痛に効くツボはある?
伝統的な中国医学や鍼灸では、肋間神経痛の症状を軽減するために特定のツボを刺激することが行われてきました。以下にいくつかの効果が報告されているツボを紹介しますが、個人の状態によって効果が異なる場合があるため、専門家の指導を受けることをお勧めします。
膻中(ちょうちゅう)
胸骨の中央にあるツボで、肋間神経痛の症状を緩和するとされています。
太渓(たいけい)
腕の内側、肘のためしわの内側にあるツボで、肋間神経痛による痛みや緊張を和らげる効果があるとされています。
太衝(たいしょう)
手のひら側、親指と人差し指の間のくぼみにあるツボで、肋間神経痛による痛みを軽減する効果があるとされています。
神門(しんもん)
手首のためしわの上、親指側にあるツボで、肋間神経痛による痛みやストレスを緩和する効果があるとされています。
これらのツボを刺激する方法としては、指を使ってやさしく押したり、鍼や灸を用いる方法があります。ただし、ツボの刺激には個人差があり、効果が保証されるものではありません。必ず専門家の指導を受けながら行うことが重要です。
重要な注意事項として、肋間神経痛の症状が持続する場合や悪化する場合は、医師の診断と治療を受けることが必要です。医師は適切な治療方法を提案し、痛みの原因を特定することができます。自己判断や自己治療ではなく、医師の指示に従いましょう。