健康診断や人間ドックのとき、必ずと行っていいほど「便潜血検査」のキットが渡されますよね。それも一回ではなくて二回やらなければいけないので、ちょっと忘れてしまったり面倒くさかったりします。
でも、この便潜血検査とても大事なんです!今回はそんな便潜血検査の目的や検査でわかること、便潜血検査で大腸がんがわかるの?などについて詳しく解説していきます!
目次
便潜血検査とは?
便潜血検査は、消化管での出血があるかどうかを調べる検査です。
消化管で出血があっても肉眼ではわかりません。便潜血検査では、その微量な血液が便に混じっていないかを調べます。
また、便からの細胞を検査することで、腸内の異常を検出する検査方法です。
便潜血検査は、検査前に特別な食事や前準備は必要ない簡単な検査であり、患者さん自身も容易に行うことができます
なぜ2回も採取しなければいけないの?
一回の採取では、出血があっても検出漏れが出やすいため、その精度をあげるために日を変えて採取する、というのが一般的に言われています。
人間ドックでは、3日に分けて採る場合もあるそうです!
便潜血検査は何日前の便?いつとればいい?
検査当日を含む、3日以内の便と言われています。
また、二回採取の場合は、当日の朝を一回にカウントしたほうがいいと言われています。
便秘がちで毎日は便通がないという方は、最初に取った便を冷蔵庫で保管しておきましょう…..
室温が高いところへ便を保管しておくと、ヘモグロビンが変性(タンパク質の構造が壊れること)してしまい正しい結果が得られなくなります。
便を冷蔵庫に保管することに抵抗がある方は、直射日光を避けた25℃以下の涼しい場所で保管します。
生理中のときはどうすればいい?
便潜血検査は、血液に敏感に反応する検査なので、生理中の便潜血検査は避けるように言われています。
事前に生理であることを伝え、日程などの再調整をするようにしましょう。
下痢のときはどうすればいい?
できるだけ塊の部分を採取するか、採便スティックの先端部全体に便を付けて見ましょう!たぶんつらいですが、頑張りましょう!
下痢の部分を採取してしまうと、採便スティックには付着しないため「未採取」判定「検査不能」判定となるおそれがあります。
細菌性の下痢ではなく、ただの体調不調などで下痢をしている場合、それが原因で陽性にはなりません。
便潜血検査の目的は?
この検査は、大腸がんの早期発見や、便秘、腹痛などの腸内の異常を診断するために用いられます。
以下のような病気がわかると言われています。
- 大腸がん
- 腸管内の炎症(例えば、クローン病や潰瘍性大腸炎)
- 腸閉塞(便秘)
- 腸内出血
- 腸内の異物(例えば、腸腫瘍)
ただし、便潜血検査は検出可能な病気の一覧であり、詳細な診断は医師による評価と他の検査結果とともに行われる必要があります。
便潜血検査と大腸がんとの関係は?
先ほどもあった通り、便潜血検査では大腸がんの発見が目的としてあげられています。
便潜血検査は大腸がんの早期発見に役立つことがあります。
大腸がんは、腸内の細胞の変化が原因で発生する疾患です。この変化は、便中の細胞にも反映されます。
便潜血検査では、便からの細胞を検査することで、腸内の異常を検出することができます。
大腸がんの発生する初期段階ではまだ症状が出ていないことが多いため、早期発見が重要です。
便潜血検査の結果から疑われる場合は、他の検査(例えば、大腸内視鏡検査)を行って詳細な診断を行うことが重要です。