人間ドックや健康診断で尿検査をすることが多いと思いますが、その中でも「尿糖」という検査項目があります。ただ、尿糖と言われても、一体どんな事がわかるのかあまりピンときませんよね..
そこで、今回は、尿糖とはそもそも何か?そして、尿糖の基準値や尿糖の検査でプラスになってしまう原因と疑われる病気、尿糖を下げるための対策について詳しく解説していきます!
目次
尿糖とは?
その名の通り、尿糖は尿から検出される糖のことを言います。
通常、血液中には少量の糖が存在しますが、その糖が過剰になった場合、腎臓は多すぎた糖を尿として排出します。
このため、尿糖が検出された場合は、糖尿病の検査や評価の際に使用されます。
尿糖と血糖の違いはあるの?
血糖は血液中、尿糖は尿中という点で明確に違いますが、基準値やその原因が異なります。
血糖は、血液中に存在するグルコース (glucose) の濃度を示します。これは、細胞にエネルギーを供給するために必要な物質であり、常に一定のレベルを保つことが大切です。糖尿病などの場合、血糖値が高すぎることがあります。
一方、尿糖は、尿中に存在するグルコースの濃度を示します。通常、血液中には少量の糖が存在しますが、その糖が過剰になった場合、腎臓は多すぎた糖を尿として排出します。そのため、尿糖が検出された場合は、糖尿病の検査や評価の際に使用されます。
つまり、尿糖は血糖の反映であり、血糖よりも低い値が検出されることがありますが、血糖よりも高い値が検出されることもあります。両者の違いは、血糖が細胞内でのグルコースの濃度を示すのに対して、尿糖は腎臓の機能や糖尿病の病状などを示すことができます。
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尿糖の基準値は?
尿糖は、プラス・マイナスの指標で結果が出ます。
一般的に、血糖値が160〜180mg/dLを超えると尿に糖がでてくる、といわれています。
尿糖の検査は尿糖試験紙で行います。
尿糖検査の結果は、マイナス(-)、プラスマイナス(+/-)プラス(+), プラス2(++)などと表記されます。 +の数が多いほど、尿中のブドウ糖が多いことを意味します。 多くの試験紙では、(+/-)以上は異常とされています。
- 基準値内:マイナス(-)
- 要注意:プラスマイナス(+/-)
- 異常:プラス以上(+)~
となります。
尿糖がプラスだった原因は?
尿糖がプラスになってしまった理由は、様々な要因が考えられます。
一般的に、尿糖がプラスになるという結果は、血糖値が高すぎることを示すことがあります。これは、以下の疾患の可能性があります。
先ほども尿糖の基準値で記載しましたが、血糖値が160〜180mg/dLを超えると尿に糖がでてくるというのが一つの基準となります。
糖尿病
膵臓が十分なインシュリンを生成しないか、生成したインシュリンが作用しないことにより、血糖値が高くなります。
腎性糖尿
腎性糖尿は、腎臓で糖の再吸収を行っている尿細管の異常により、血糖値は正常でもあるにもかかわらず、尿糖が出てしまう状態です。
妊娠糖尿病
妊娠中に、妊娠ホルモンにより血糖値が上昇することがあります。
過量のグルコース摂取
食事や飲み物などからグルコースを過剰に摂取することにより、血糖値が上昇することがあります。
消化器疾患
胃、腸、膵臓などの消化器疾患が原因で血糖値が上昇することがあります。
これらはあくまで可能性であり、正確な原因は医師によって評価することが必要です。尿糖がプラスになった場合は、必ず医師に相談してください。
尿糖を下げるための方法はある?
やはり糖尿病や糖尿病予備群であることが多いため、糖分に気を使うことが一番です。
尿糖を下げるための対策は、以下の通りです。
食生活の改善
健康的な食生活を送ることが大切です。過剰な糖類や油脂を摂取しないように注意し、野菜や豆類、穀物などのタンパク質源を十分に摂取することが大切です。
適度な運動
適度な運動は血糖値の調整に役立ちます。1日に30分程度の運動を心がけましょう。
健康な体重の維持
過度な体重は血糖値に影響することがあります。健康な体重を維持するためには、適度な食生活と運動を心がけましょう。
ストレスの管理
ストレスは血糖値に影響することがあります。ストレスを感じたときは、リラックスするための方法を見つけ、適度な睡眠をとることが大切です。
これらは一般的な対策であり、個人的な状況に応じて異なります。正確な対策は医師に相談することが大切です。また、糖尿病などのある場合は、医師の指示に従って適切な処置を行いましょう。